一般的に、肉体的にも精神的にもタフな仕事のイメージがあるエンジニア。特にメンタル面の管理で苦労されている人を多く見かけます。スキルアップだけでなく、健康維持もエンジニアを続けるために不可欠なポイントです。
この連載は「すべてうまくいく:エンジニアを続けていくための心得」と題して、元エンジニアで現在はライターの加山恵美さんが、自らの経験や数多くのエンジニアへの取材経験をもとに、健康で充実した日々を送るためのヒントをお伝えしていきます。仕事に疲れたときやキャリアに迷ったときに、ちょっと一息入れるつもりで読んでみてください。(バックナンバーはこちらから)
第2回となる今回は、タイトルの「すべてうまくいく」に込められた思い、そしてうまくいかない人が苦境から脱するためのちょっとした考え方について解説します。
こんにちは、ライターの加山恵美です。
今回はタイトルに「すべてうまくいく」と掲げた理由をお話ししようと思います。
もちろん現実にはうまくいかないことだらけです。真実ではないと思えますよね。でも「すべてうまくいく」とか「何事においても、いい方向に向かっている」と考えるだけでも意味はあります。成功を信じるだけでも成功への道を発見しやすくなるからです。
今度実験してみてください。「世界は青い」という設定で1日過ごすのです。青い看板、青いペン、青いロゴ、青い皿。青いものを見つけては「ほらやっぱり世界は青だらけだ」という感じで。そのうちに「ここにも青があったのか」と、身の回りにある青を発見しやすくなっていきます。
実は私たちは日常から、自分が見つけたいものを見つけるたびに自分の確信を高めています。例えば「経済は悪い方向に向かっている」とか「世界から平和が失われている」と思えば、そういうニュースばかり目につくようになります。そういうメディアを選ぶし、そういうTwitterアカウントをフォローし、そういう信念の友達と意気投合して確信を強めていきます。
自分の周囲に関してもそうなります。「このプロジェクトはうまくいかない」とか「あの上司はいつも自分に冷たい」と思えば、そう思える根拠を見つけやすくなります。計画通りに進まない作業が気になるし、上司への不信感も高まっていきます。悪いことが増えていくのです。
そこで先ほどの実験ですが、今度は違う日に「世界は赤い」に変えてみてください。今度は赤を発見しやすくなります。分かりますか。自分の設定次第で世界の見え方が変わってきます。
このタイトルにあるように「すべてうまくいく」という設定で過ごしていれば、そう思える根拠を発見しやすくなります。うまくいく方向を発見しやすくなるということです。
先日「Blue Giant」というマンガを読みました。主人公は楽譜すら読めない高校生なのですが、「世界一のジャズプレーヤーになる!」と宣言して猪突猛進していくというストーリーです。主人公は1ミリも疑わず、ひたすら練習を続けます。そうして自分のゴールに近づいていきます。面白いですよ。
もし主人公が「なりたいけど、きっと現実はうまくいかないだろう」と考えていたら、演奏のチャンスが来ても断ってしまうでしょう。目標に近づけないまま時間だけが過ぎていきます。
「いやいや。マンガと現実は違う」「現実は何事もうまくいかないものだ」と思いますか?そういう設定で過ごしていると、そうなる道ばかり見えてしまうようになります。
逆に「すべてうまくいく」という設定で過ごしてみてください。今まで気づかなかった何かが見えてくるかもしれません。(つづく)
著者プロフィール
加山恵美
フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関の子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。
Twitter:@emiekayama
site:http://emiekayama.net
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