Photo by ThoroughlyReviewedこんにちは。谷口です。
ITエンジニアの皆さんは、ふだん勉強はされていますか?
また、「業務時間外にも勉強をすべきなのかどうか」という問題についてはどう思われますでしょうか。
ITエンジニアの中には、プログラミングが好きでずっとやっている人もいれば、仕事やプライベートが忙しくてそんな暇ないという人もいるかと思います。
先日、リクルートキャリアが「人生100年時代に働きながら学ぶこと」「社員の学び支援と中途採用状況」に関するアンケート調査結果を公開しました。
今回は、その結果を見つつエンジニアの学習について考えていきたいと思います。
「学びたい」と考える人は9割、実際に学んでいる人はそのうち6割
「人生100年時代に働きながら学ぶこと」の調査における対象者(『リクルートエージェント』の登録者で2018年8月〜2019年1月の期間に入社先が確定した方)のうち、「学びたい」と考えている人は91.8%でした。結構みなさん学習したいと考えているのですね。
「学びたい理由」としては「広い知見・視野を得たい」が71%で最も多く、次いで「自らの市場価値を高めたい」が67.3%でした。
ただ、実際に学ぶために「何らかの活動をしている」人は、「学びたい」と答えた人のうちの6割にとどまっています。学びたくても学べていない人も、結構いるのですね。
学ぶ上での悩みは「時間の確保」
「学びたい」と答えた人のうち、82.6%が「学ぶ上で何らかの悩みがある」と答えています。
具体的な悩みの内容としては、「仕事が忙しく時間がとれない」が57.4%、「プライベートが忙しく時間がとれない」が35%と、みなさんとにかく時間がとれないのが悩みの種となっているようです。
企業へ望む学習支援と、実際の支援内容におけるかい離
次は、個人が企業に望む学習支援の内容についてです。個人が最も望む学習支援は「学習機会の提供」なのに対し、「社員の学び支援と中途採用状況」の調査結果において、実際に企業で最も行われている支援は「職場の理解促進」で50.7%となっています。
「学習機会の提供」を実際に実施できている企業は37.6%で、大きなかい離があるようです。
企業側にも学習支援が求められている
「学習したいけど仕事が忙しくてできていない人」が多いようですが、勉強する時間がとれないくらい仕事が多いなど、学習に関する支援ができていない企業は状況を改善していかなければなりません。
特に近年のIT業界では、エンジニアの学習を支援し、きちんとした評価がなされる環境でなければ、技術の追求が好きで自習するような気概のあるエンジニアにどんどん逃げられてしまうでしょう。
そもそも、ITエンジニアを抱える企業は、知的労働者である彼らの学習に対して、(それが直近の業務に関係ないことであっても)全面的に支援をすべきです。
「人生100年時代に働きながら学ぶこと」の調査結果で、学びたいと考える人が「支援してもらえると助かる」就業先からの支援内容としては、機会の提供(58%)、費用の支援(56.3%)、時間の確保(42.2%)が多くあがりました。
最近では、エンジニアの学びを支援する制度を設けている企業はたくさんあります。今後もエンジニアの仕事を続けていくのであれば、長い目で見てもそういった企業を探し、転職をするのもひとつの選択肢だと思います。
paiza転職では、「原則定時退社」「一部在宅勤務可能」「スキル研修が充実」といった条件で求人票を検索することができます。また、書籍購入費の支給、スキルアップのための勉強会の開催や、外部の勉強会・カンファレンスなどへの参加費の支給制度などを実施している企業の求人票も多数掲載されています。
「学習する時間がない」は本当か?
個人としては「仕事が忙しくて学習する時間がない」という悩みもあるかと思います。
ただ、昨年11月にヴォーカーズが発表した『2018年残業時間レポート』では、2018年の平均残業時間は28時間/月となっています。この平均残業時間は2014年から5年連続で減少し、調査開始の2012年と比較すると18時間減少しています。
もちろん業種や企業にもよるとは思いますが、働き方改革などの影響もあってか、実際のところ以前よりは学習する時間は捻出しやすくなっているのではないでしょうか。
現代は個人による学習が必要な時代
「学習の機会を企業が与えてくれない」といった悩みもあるかと思いますが、ここで一度、企業が実施する「教育」と個人でおこなう「学習」について考えてみたいと思います。
かつて高度経済成長期の時代は、企業も個人も仕事をすればするほど豊かになれる経済状況でした。終身雇用が前提にあったため、明確にやりたいことがない人でも、企業の言うことにしたがっていればそれなりの収入が得られ、キャリアも企業の指示通りに積んでいけば問題ありませんでした。
しかし、最近はどんな大企業でも、ある日突然経営状況が傾いたり、リストラされてしまったりといった可能性のある社会環境となっています。大企業がまとまった人数の従業員をリストラしたというニュースは、定期的に流れてきますよね。
企業の都合でキャリアを左右されたり、リストラされてそれまで通りの生活ができなくなってしまうのを防ぐには、どうしたらいいか。やはり自分のキャリアは、ある程度自分で考えていったほうがよいでしょう。そうなってくると、個人にとって重要なのは「企業のために教育を受ける」よりも、「自分のために自分のキャリアを考え、学習する」ことです。
たぶん今後どんなに景気がよくなってもそれは変わらないと思います。ITは求められる内容が急速に高度になってきているので、働く人の質(技術)と量、両方の向上が急務になっています。
世の中の動きがわからない中で、時代や景気が変わっても普遍的に重要だと言えるのは、「ひとつの会社に頼らなくても生きていけるように、個人の能力を高める習慣を身につけておく」ということだと思います。
まとめ
学習は、今の仕事や会社のためというよりも、長い目で見て自分の将来への投資および保険になるのだと思います。何かあったときに自分を救ってくれるのは、ほかでもない自分のスキルです。裏を返せば、学習の時間を取れない環境に身を置き続けるのは、人生にとってリスクと言っていいでしょう。
今の仕事が嫌になったり、経営が傾いたり、リストラが始まったり、となにかあったときに、今の会社と心中する選択肢しかないとつらいですよね。それをなるべく防ぐには、「汎用的なスキルを磨き」つつ、「自分の今後のキャリアについて考えてみる」ことが必要なのだと思います。
もし今の環境では業務外にスキルアップする時間が取れないのであれば、それを我慢するのではなく、改善する努力をすべきです。社内で折り合いがつけられそうであればそれがベストですし、それがかなわない場合は転職することも考えたほうがいいでしょう。
paiza転職は、転職時のミスマッチをなくし、エンジニアがより技術面にフォーカスしたやりがいある仕事を探せる転職サービスです。プログラミングスキルチェック(コーディングのテスト)を受けて、スコアが一定基準を超えれば、書類選考なしで複数の会社へ応募ができます。
「paizaラーニング」では、未経験者でもブラウザさえあれば、今すぐプログラミングの基礎が動画で学べるレッスンを多数公開しております。
詳しくはこちら
そしてpaizaでは、Webサービス開発企業などで求められるコーディング力や、テストケースを想定する力などが問われるプログラミングスキルチェック問題も提供しています。
スキルチェックに挑戦した人は、その結果によってS・A・B・C・D・Eの6段階のランクを取得できます。必要なスキルランクを取得すれば、書類選考なしで企業の求人に応募することも可能です。「自分のプログラミングスキルを客観的に知りたい」「スキルを使って転職したい」という方は、ぜひチャレンジしてみてください。
詳しくはこちら